断熱性能を高めた、よい家づくりのパートナー、樹脂窓を使うと、家にはどんなことが起こるのか?
その優れたチカラを以下にまとめましたのでご覧下さい。
1.暑さを入れない!熱を逃がさない!
家の中で熱が最も出入りする窓を、樹脂窓にすると、アルミ複層ガラス窓では52%だった熱の流出量が、わずか20%と半分以下に。アルミ単板ガラス窓と比較すると、その流出量はもっと大きいので、樹脂窓による軽減率はさらにアップします。これだけの差があると、夏の涼しさや冬の暖かさを明らかに体感できる住宅になります。
熱を伝えにくいので、冬の結露の発生も抑えられ健康的な家づくりに、樹脂窓は最適なパートナーです。
2.エアコンを停止しても夏涼しく、冬暖かい!
断熱性能が高い樹脂窓なら、熱の出入りを抑えられ、夏は涼しく、冬は暖かい家が実現します。
左の図は、アルミ複層ガラス窓から、樹脂窓に変えた場合の室内温度の変化です。
エアコン停止後の室温変化を見ると、樹脂窓はアルミ複層ガラス窓に比べて、夏は約2℃の涼しい結果になり、冬は4℃ほど暖かくなります。
この温度差の分だけ冷暖房の設定温度も変えられるため、省エネ効果や光熱費などの節約にもつながります。
3.冬の体感温度アップ!
湿度や風、日射などにも影響される体感温度は、室温と必ずしも一致はしません。
周囲の環境に左右され、部屋の空気は暖かくても窓や壁が冷えていると、体感温度は低く感じます。
エアコンの設定温度の割に寒く感じるのは周囲の窓や壁が冷えているせいかも。
そこでオススメなのが、窓自体が冷えにくい樹脂窓。左図のようにアルミ複層ガラス窓(左)を樹脂窓(右)にすることによって、体感温度は2度アップします。この温度は、セーター1枚を身につけた暖かさに相当します。
窓の役割とは??
窓は、人が出入りするほか、風の出入り口でもあります。窓の配置を工夫することで、より風通しのよい住まいを作ることが出来ます。
こちらも窓の大事な役割。窓がないと、部屋は一日中真っ暗。夏は日差しが暑さを運ぶため、配置する方角や位置を検討し、日よけを付けるなどの工夫を。
窓が担う最も大切な役割。窓からの熱の出入りをしっかり抑えることで、厳しい夏の暑さや冬の寒さでも、室内を心地よくキープ出来ます。
古来より伝わる打ち水の知恵。水分が蒸発する際の気化熱が、涼しい空気を誘い、また、窓辺の断熱性能を高めると、カビなどの原因になる結露の制御になります。
日本の住まいの健康リスク
家の暑さ・寒さと家族の健康
この20年間の間に家庭内での不慮の事故死が増え続け、高齢者の浴室での溺死事故に至っては交通事故死者の約3倍も発生しています。
なぜこうした事故が増えているのか?
ひとつの要因として考えられるのが「家の寒さ」。高齢者が増え続ける中、住宅の断熱性能は一向に上がっておらず、現在の省エネルギー基準を満たしている住宅は、全国でもわずか5%しかありません。
日本人の死因の第1位はガンですが、高齢者においては、脳梗塞と心筋梗塞がガンの死亡者数を上回ります。これらの疾患は、家の寒さ、特に暖房の効いた居間から寒い浴室へ移動して裸になったり、夜中に暖かい布団の中から寒いトイレへ行ったりするなど住宅内での急激な温度差が引き金となることが少なくありません。
また、夏の住宅内での熱中症においても、発症者は高齢者に多く、こちらは家の暑さが要因となります。断熱性能が低い家は、最悪の場合、死に至るほどの健康リスクがあります。
実は、この危険性は、何も高齢者に限った事ではなく、冬の冷たい空気が、私たちの肺に与える影響はとても大きいのです。家の断熱性能をアップしたことで、年齢を問わず肺疾患が改善し、風邪をひきにくくなり、お子さんが学校を欠席したり、お父さんやお母さんが会社をお休みする事が減少したなどニュージーランドの研究データもあります。
世界に比べて日本の「住まいの断熱」に対する考え方は、住まい手の意識も、基準や法制度もかなり遅れているのが実情。家族の健康を守るためにも、住まいにおける健康リスクと、断熱性能を高めることの大切さをご紹介します。
ポイント1:高齢者はヒートショックに注意!!
家が寒いと、こんなに危ない!!
家の寒さや温度差は、血圧に影響する。
家庭内で起こる事故死のうち、心筋梗塞や狭心症などの心疾患、脳梗塞などの脳血管疾患が原因となるものは、冬に増加する傾向にあります。
中でも、高齢者の入浴事故が増える要因のひとつに、住宅内移動時の急激な温度差で起きる「ヒートショック」が挙げられます。
暖かい居間から寒い脱衣場。そして再び、暖かい浴槽へ移動することで起こる急激な温度変化が、血圧を乱高下させたり脈拍を変動させたりします。これは脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こすことにつながります。また、寒いと体の動きが鈍くなるため、高齢者の転倒事故も多発することに。冬の寒い家に、いいことは何もありません。
ポイント2:家族を守る快適室温は18℃以上
寒さが続く家では、病気のリスクが高まる。
「寒い」と感じる部屋は、健康リスクのある部屋。
「冬の廊下や脱衣所が寒いのは当たり前」と考える人は多いのではないでしょうか?
しかし実際には、それが原因で事故死をしてしまう人は大勢います。
イギリス保険省が開発した、住宅の健康安全性の評価システムでは、健康な室内温度は21℃。
18℃から健康リスクが現れ、16℃以下になると深刻なリスクが現れるとされています。
家の寒さは、血圧の上昇、肺の抵抗力弱体化、血液の濃化などを引き起こす危険性があります。
これまで、日本の標準的な家の断熱性能は欧米諸国に比べると著しく低く、冬の室温が一桁台まで下がることも珍しくありませんでした。
そんな住まいの環境を変えることが健康へとつながります。
ポイント3:その体の不調は、寒さが原因!?
断熱性能が向上すれば、体は元気になる。
暖かい家には、健康にいいことがたくさん。
居間とトイレの温度差が10℃以上あると、一日に移動する歩数が2000歩も減少するというデータがあります。寒さは運動不足の要因にもなり、運動不足は当然体によくありません。
暑さ・寒さによる住まいの健康リスクをなくすためには、家の断熱性能を向上させることが最短の道。
冬に暖かい家なら、朝の起床や寝室から廊下に出たりする辛さが減り、活動的な暮らしを送ることが出来ます。それに、家が暖かくなれば灯油ストーブやファンヒーターの使用を控えられ、部屋の空気もキレイになります。
断熱性能を上げると、結果的に遮音性能も高めることになり、騒音ストレスの軽減や、睡眠の質の向上といった健康メリットに繋がります。
ポイント4:家全体を“均一に暖かく”が理想的。
冷えない家で、健康リスクをなくす。
断熱性能の高い家なら、高血圧が改善する!?
家の寒さが体に与える影響は様々ですが、ヒートショックで起こりやすい循環器疾患(心疾患、脳出血疾患)には、血圧が大きく関係し、高血圧や動脈硬化の傾向がある人に起こりやすいと言われています。
40歳以上では、室温が低下すると血圧が上昇する傾向にあり、それは高齢になればなるほど顕著です。
住まいの断熱化を適切に施したモデル住宅での体験宿泊を行った実際のデータでは、起床時の血圧の低下、心拍数上昇の抑制等が認められ、また、自宅の断熱改修前後(起床時の平均室温が8℃から20℃へ)で比較したケースでは、起床時の血圧は最高で12mm Hgの低下が見られました。
ポイント5:断熱性能の低い家では、夏の暑さも過酷。
夏の住宅にも、リスクはいっぱい。
夏の家での熱中症。特に高齢者は注意して!
家庭内での不慮の死亡事故は、住宅内での温度差が激しい冬に起こりやすいのですが、夏の暑さが原因で起きる家庭内事故もあります。
近年の異常気象ともいえる夏の暑さから患者数が増加し、その危険性が叫ばれるようになった「熱中症」ですが、意外なことにその多くは住宅内で発生しています。
そのうち、約7割を占めるのが65歳以上の高齢者なのです。これは、住宅の断熱性能が低く、室内が非常に暑くなることに加え、冷房を適切に使用しない、水分を摂取しない、など熱中症対策の不足も要因ですが、住まいの断熱がしっかり行われていれば、それだけで避けられる事故と言えます。断熱性能を高めることで、外の熱気を家に入れず、また冷房の効率も高めることが出来ます。
ポイント6:寒さ・暑さをなくせば、体が動き出す。
暖かい家は、ずっと元気に過ごせる家。
家族みんなが健康で長生きできる家に。
夏に涼しく、冬は暖かい断熱性能の高い家は、家族の健康を維持するための大事な器です。
現在、健康に不安がなくても、家は20年、30年と住み続けるもの。今小さな子どものため、いつか高齢となる自分の為に、健康を害さない家づくりを目指したいですね。
一時的に断熱工事のコストがかかっても、光熱費のランニングコスト減や、病院にかからないことでの医療費削減や、さらには健康保険などの公的負担減を考えると、十二分に回収できます。
部屋間の温度差が少ない家なら体もよく動き、年をとっても元気で活動的に過ごせます。
断熱性能の高い家は、家族が健康で長生きできる家なのです。